かぜ Q & A

新型コロナウイルス感染症については、こちらのページで解説しています。

かぜの特徴は?

定まった基準はありませんが、いくつかの特徴から診断します。

  • 軽症1週間程度で自然に治る
  • ウイルスが呼吸の通り道 (気道) に付着・侵入して症状を起こします
    • 入り口 (上気道) : 鼻水、鼻づまり、のどが痛い など
    • さらに奥 (下気道) : 、痰 など
  • それぞれの症状がほぼ均等
    • 例えば、ノドの痛みが突出して強く高熱を伴う場合には、細菌感染など別の病気を疑います
  • 発熱の有無は問いません
    • 熱がなくても、かぜのことがあります
    • 気道症状がない熱は、かぜ以外を想定します

治療

  • 自然に回復するのを待ちます
  • 治るまでの症状を和らげる薬を使うことがあります (対症療法)
  • 咳・鼻水の薬・漢方薬の有効性は明確でなく必須ではありません (効果の立証 (エビデンス) が不十分)
    • 有効性は不確かですが、安価で副作用が極めて稀な薬が大半のため、慣例的には薬を出すことが多いです

お薬の種類

  • 熱冷まし・痛み止め (解熱鎮痛薬) : アセトアミノフェン (カロナール) など
    • 熱を下げる効果があります
    • 痛みを和らげる効果があります (喉の痛み、熱による節々の痛み など)
  • 咳止め : チペピジン (アスベリン)、デキストロメトルファン (メジコン) など
  • 痰、鼻水への薬
    • 粘液成分の正常化 (気道粘液修復薬) : カルボシステイン (ムコダイン) など
    • 粘液を出しやすくする (気道潤滑薬) : アンブロキソール (ムコソルバン) など
    • 抗アレルギー薬 (抗ヒスタミン薬) : ロラタジン (クラリチン) など … とくにアレルギー性鼻炎がある方に

抗生剤・抗生物質・抗菌薬は必要?

  • かぜには効きません
    • 薬ごとに決まった特定の細菌にしか効果がありません
    • かぜのようなウイルス感染症には薬の性質の関係で効果がありません
  • 有害な場合があります
    • 下痢や嘔吐などの副作用が出現することがあります
    • 抗菌薬が効きにくい菌 (薬剤耐性菌) を生み出すきっかけになってしまいます

参考 : 薬剤耐性 (AMR) 対策について – 厚生労働省