帯状疱疹 Q & A
どんな病気?
- 名前通り帯状に疱疹 (小さな水ぶくれ) を複数つくる病気です
- 免疫力が弱った時に、体に潜んでいたウイルスが活性化することが原因です
- ウイルスが神経に潜んでいるため神経痛を起こします
- 皮膚変化に先んじて痛みが出ることがあります
- 皮膚以上の広範囲が痛むことがあります
原因のウイルス (水痘帯状疱疹ウイルス)
- 水痘 (水ぼうそう) の原因と同じウイルスです
- 水痘の治癒後にウイルスが体に潜む (潜伏) ものが帯状疱疹の原因になります
人にうつる?
- 基本的には人にうつりません
- もともと体の中に潜んでいたウイルスが原因のためです
- 他の人からのウイルスに曝されても、ほとんどの人はウイルスへの抗体があります
- 子どもの頃に水痘にかかっていたり、ワクチン接種を受けていたりするためです
- 抗体のない子どもにうつって水痘 (水ぼうそう) を起こすことがあります
- 水ぶくれの中のウイルスを触ることでうつることがあります
- 水痘の予防接種の初回推奨時期は生後12か月です
治療
- ウイルスへの対応 : バラシクロビルなどの飲み薬を使います (標準的には7日間です)
- 痛みへの対応 : 様々な痛み止めを使います
後遺症 (神経痛) について
- 皮膚が治っても痛みが残ることがあります (帯状疱疹後神経痛 PHN)
- ウイルスが潜んでいた神経が傷んでしまうためです
- 後遺症を防ぐために初期からの十分な鎮痛や予防接種が重要です
予防 (ワクチンの予防接種)
- 予防接種により帯状疱疹の発症率や後遺症の発生率を下げられます
- とくに50歳以上になって免疫力が低下しやすくなってきたら接種が推奨されます
- ワクチンは2種類あります : 帯状疱疹ワクチン (シングリックス), 水痘ワクチン (ビケン)
- どちらも当院で取り扱っているため、お気軽にお問い合わせください
帯状疱疹ワクチン (シングリックス)
- 帯状疱疹予防のために作られたワクチンです
- 水痘ワクチンより高い効果が持続します
- 発症予防 (9割減)、後遺症予防 (8-10割) と効果が高いです
- 少なくとも10年以上は効果が続きます
- 水痘ワクチンより費用がかかります
- 1回2万円のワクチンを2回接種になります (合計4万円)
- 1回目と2回目の接種は2か月あけて行います
水痘ワクチン (ビケン)
- もともと水痘 (水ぼうそう) の予防接種に用いていたワクチンです
- 水痘と帯状疱疹の原因ワクチンが同じため十分な効果が見込めます
- 発症予防 (7割減)、後遺症予防効果があります
- 数年経過すると効果が減弱する報告があります
- 帯状疱疹ワクチンより費用が安いです
- 1回9000円のワクチンを1回接種になります (合計9000円)