胃腸炎とは?
このページでは、頻度が高い感染性胃腸炎について解説しています。
- ウイルスや細菌が胃腸に感染して発症する病気です
- 腹痛、吐き気、下痢などの胃腸の症状を起こします
- 発熱を伴うこともあります
原因は?
- ウイルスや細菌などが、食品や手などを経由して、口から胃腸に入ることが原因です
- 胃腸に入ってから発症するまでに数日かかることがあります (潜伏期)
- 菌が発する毒素による胃腸炎は、数時間以内に発症します (黄色ブドウ球菌など)
- 代表的なウイルス・細菌
- ウイルス : ノロウイルス、ロタウイルス など
- 細菌 : カンピロバクター、サルモネラ、病原性大腸菌 など
- 生牡蠣 (→ ノロウイルス)、生の鶏肉・乳 (→ カンピロバクター) など、特定の食べ物が流行のきっかけになる場合もあります
- (1か月以上続くような慢性的な下痢は、感染症ではない可能性があるため、大腸カメラなどの専門検査が検討されます)
治療
- 菌や毒素が排出されて自然に治るのを待ちます
- 5日程度で治ることが多いです
- 高熱、血便、脱水状態などの重症な場合は、細菌に対する抗生物質 (抗菌薬) を使うことも考慮します
- 食事
- 水分補給 : 下痢で水分を失いすぎないように、十分な水分補給が重要です
- おすすめ : 水分・塩分をふくむ炭水化物 (お粥, 麺類など), スープ, バナナ・ゆで野菜 など
- 避けるべき : 脂肪が多い (脂っこい) 食事
- 治るまでの症状を和らげる薬を使うことがあります (対症療法)
- 吐き気止め
- 整腸剤 : 治るまでの期間が多少短くなる可能性があります
- (下痢止め : 菌・毒素の排出を妨げてむしろ悪化させる可能性があるため、基本的には使いません)
情報源
以下の情報源をもとにした内容を載せています。
- JAID/JSC感染症治療ガイドライン2015―腸管感染症― https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/guideline_JAID-JSC_2015_intestinal-tract.pdf
- 埼玉県 感染情報センター https://www.pref.saitama.lg.jp/b0714/surveillance/srv-kiso.html#gastro
- 東京都感染症情報センター https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/gastro/