風しんの予防(抗体検査・ワクチン)

風しんの予防のために利用できる制度が2つあります。2025年3月で終了する制度もあるためご留意ください。

記事後半では、風しんについての説明や予防の重要性について記載します。

目次

風しんの予防で利用できる制度

① さいたま市風しん抗体検査

妊娠希望の女性 (50歳未満) や、その同居者を対象として、無料で抗体検査を受けられる制度です。

すでに妊娠が分かっていて風しん抗体がない方の同居者も対象です。この場合は抗体価の数値が分かる検査結果が必要です。 (EIA法で8.0未満 または HI法で16倍以下)
(なお、妊娠中は風しんの予防接種ができません)

抗体がない場合は予防接種をお勧めしますが、予防接種への費用補助はありません。自費診療 (9,000円) となります。

市からの案内や受診時に必要な書類はありません。まずは当院にお問い合わせください。

過去の制度

② 風疹抗体検査・風疹第5期定期接種 (※新規対応終了)

過去に公的な予防接種を受ける機会がなかった方むけの制度です。

無料で抗体検査を受けられます。抗体が不足していた場合は無料で予防接種を受けられます。

昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性が対象です。対象の方にはさいたま市から案内 (クーポン券) が郵送されています。お手元に届いていない場合には、区役所保健センターにお問い合わせください。

この制度は、2024年度 (2025年3月31日) で終了しています。

2025年3月31日までの抗体検査で抗体が不足していた場合、2027年3月31日までは無料で予防接種を受けられることになりました – 2025年3月18日追記

制度を利用しない場合

自費診療としても実施しています。

  • 風しんの抗体検査 : 4,000円
  • 風しんの予防接種 : 9,000円

予防接種には 風しん・麻しん混合ワクチン を使用します。主に流通しているのが混合ワクチンのためです。

風しんについて

発熱と全身の発疹が特徴です。関節症状を伴うことがある他に、脳や血液などの稀な合併症を起こすこともあります。
数日間で自然治癒します。

風しんウイルスの感染が原因です。風邪と同様に、咳や鼻水などの飛沫 (水滴) にふくまれるウイルスによって感染します (飛沫感染)。しかし一般的な風邪よりも感染力が強いです。
また、感染しても症状を出さない場合もあるため、感染を広げてしまう危険性があります。

風しんを警戒する理由

  • 感染力が強い
  • 妊婦が感染すると胎児に影響が及ぶ場合がある

胎盤を通して胎児も感染することで、先天異常 (先天性風疹症候群) をきたす可能性があります。そのため、妊娠中の感染を防ぐことがとても重要です。

風しんの流行状況

直近では急な流行はありません。2024年の国内報告は7名でした。

2018年・2019年は年間2000名以上の流行がありました。コロナ禍以降は報告数が減っており、2021年から2023年は年間12~15名でした。

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